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注目するべきことに,こうした既存研究の大半は,企業が海外輸出を行うのに際して単一種類の輸出チャネルを選択するということを仮定してきた。しかしながら,現実世界においては,数多くの企業が,多様な顧客ニーズに対応するために複数種類の輸出チャネルを選択する傾向にあり,そうした傾向は,顧客ニーズが多様化するのに伴って,今後ますます加速していくと指摘されている(Hoppner & Griffith, 2015; Oliveira et al., 2018)。そうした動きに対応して,近年,海外輸出に関する研究分野において,企業による複数種類の輸出チャネルの選択,すなわち,マルチ・チャネル輸出を研究対象として取り扱うことが必要であると頻繁に主張されている(e.g., He et al., 2013; Hoppner & Griffith, 2015; Li, He, & Sousa, 2017)。例えば,Hoppner and Griffith(2015)は,「今後の研究は,単一形態のチャネル構造に関する研究ではなく,マルチ・チャネル流通構造や,複雑な混合チャネル構造に関する研究へと移行しなければならない。国際市場において利用可能なチャネル構造の多様性は,向こう十年間で増していくため,こうした意思決定を駆動する重要な要因を理解する必要性も高まるであろう」(p. 622)と述べている。

マルチ・チャネル輸出に関する研究を概観するのに先立って,マルチ・チャネル輸出という概念が既存研究においてどのよう捉えられてきたのかを検討しておくことは有用であろう。そもそも,海外輸出とは,海外市場参入形態の一形態であり,海外市場参入形態とは,「企業の製品,技術,人的スキル,経営管理,および,その他の資源を外国に導入することを可能にするような制度的配置」(Root, 1987, p. 5)と定義される。表1に示されるように,海外参入形態は,焦点たる製品の生産活動の場所が本国か海外か,および,その主体が自社か他社かによって,海外直接投資,取引契約,および,海外輸出という3つの形態に分類されうる(Andersen, 取引チャネル 1993; Sharma & Erramilli, 2004)。具体的には,現地法人や合弁会社の設立のように,海外かつ自社生産による参入は海外直接投資に分類され,ライセンスやフランチャイズのように,海外かつ他社生産による参入は取引契約に分類され,そして,現地販売法人の設立や現地代理店の利用のように,本国かつ自社生産による参入は海外輸出に分類される。これらの3つの形態は,海外事業活動の統制力,それに必要な資源投下量,および,それに伴うリスクが異なり,海外輸出は,統制力・資源投下量・リスクが最も低い参入形態であると捉えられる(Andersen, 1993; Huang, 1999; Root, 1987)。

さらに,海外輸出を行う企業は,輸出チャネルの選択を行う必要がある(cf. Yachi, 1998)。既存研究において特に重要視されてきた輸出チャネルの分類は,統合チャネルか独立チャネルかである(e.g., Anderson & Coughlan, 1987; Aulakh & Kotabe, 1997)。統合チャネルとは,輸出企業によって所有権的に統合された主体が介在するチャネルであり,直接チャネルと呼称されることもある。具体的には,現地販売法人の設立や,輸出企業と海外顧客の直取引が含まれる。他方,独立チャネルとは,輸出企業とは所有権的に独立した主体が介在するチャネルであり,間接チャネルと呼称されることもある。具体的には,国内の貿易会社・商社や現地代理店の利用などが含まれる。

デュアル法を採用した研究(e.g., Klein et al., 1990; McNaughton, 2002)は,海外輸出に際して,統合チャネルと独立チャネルのうちの一方が選択される構造をシングル・チャネル輸出と呼ぶ一方,統合チャネルと独立チャネルの双方が選択される構造をマルチ・チャネル輸出の中でもデュアル・チャネル輸出と呼び,輸出チャネル構造が,シングル・チャネルかデュアル・チャネルかという点に着目してきた。それに対して,マルチ法を採用した研究(e.g., Oliveira et al., 2018)は,輸出チャネルを分類する際に,統合チャネルか独立チャネルかという二分法ではなく,より細かい分類法を採用してきた。例えば,Oliveira et al.(2018)は,輸出チャネルを,(1)合弁会社,(2)自社海外営業部門,(3)現地販売法人,(4)委託手数料による他社販売員,(5)現地代理店,および,(6)現地輸入会社という6種類に分類した。そして,その上で,焦点の企業がこれらの輸出チャネルのうちの何種類を用いているのかという点に着目したのである。

これまで,国際マーケティング論や国際流通論における数多くの研究が,輸出チャネルの選択要因を探究し,豊富な研究知見を蓄積してきた(e.g., Anderson & Coughlan, 1987; Aulakh & Kotabe, 1997; Ekeledo 取引チャネル & Sivakumar, 2004; He et al., 2013; Takata, 2008)。例えば,Anderson and Coughlan(1987)は,資産特殊性,製品差別化,および,既存の統合チャネルの存在が,統合チャネル(対 独立チャネル)の選択に正の影響を及ぼすということを見出した。また,Aulakh and Kotabe(1997)は,取引費用要因,組織能力要因,および,環境要因という3種類の要因が,統合チャネル(対 独立チャネル)の選択に影響を及ぼすということを見出した。しかしながら,こうした既存研究の大半は,輸出企業が統合チャネルと独立チャネルのいずれかを選択すると仮定しており,企業が複数種類の輸出チャネルを選択するということを理論モデルにおいて考慮に入れてこなかった。それゆえ,データ収集に際して,複数種類の輸出チャネルを選択している企業が観察されたとしても,分析に際しては除外してきたのである(e.g., He et al., 2013; McNaughton & Bell, 2001)。

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みずほ銀行のオフラインチャネルを活用した「メルカリポスト」の設置と顧客体験の拡大等に関する連携開始について

株式会社みずほ銀行(本社:東京都千代田区、頭取:藤原 弘治、以下「みずほ銀行」)と株式会社メルカリ(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山田 進太郎、以下「メルカリ」)は、これまで、金融サービスと非金融サービスの融合による両社の顧客体験・サービスのさらなる向上や、相互送客により両社がこれまでとは異なる顧客層への新たなビジネス展開を目的として、みずほ銀行が培ってきた金融に関するノウハウおよび店舗・ATM等のオフラインチャネルと、メルカリグループが提供するサービスの顧客・事業基盤を活用した協業についてさまざまな検討を進めてきました。

このたび、協業の第一弾として、11月19日(予定)より、みずほ銀行のATMコーナー ※1 にフリマアプリ「メルカリ」で販売した商品を発送することができる無人投函ボックス「メルカリポスト」を設置する実証実験を開始します。
※1:みずほ銀行OOTEMORI第一出張所(東京都千代田区)に設置

今後両社で協業を検討する内容

  • みずほ銀行の店舗やATM等のオフラインチャネルを活用した「メルカリポスト」の増設など、「メルカリ」配送ポイントの拡充に向けた取り組み
  • みずほ銀行の店舗でのオフラインチャネルを活用した「メルカリ教室」の開催など、みずほ銀行とメルカリグループの顧客に対して、両社が有するナレッジの相互提供に向けた取り組み
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  • 上記に加え、金融サービスと非金融サービスの融合による両社の顧客体験価値およびサービス・利便性の向上に向けた取り組み

「メルカリポスト」の概要

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※2:「ネコポス」「宅急便コンパクト」に限る(宅急便は対象外)
※3:「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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